市川ARTクリニック院長:医学博士 小田高久
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アクセスJR本八幡駅南口から徒歩2分。
本八幡駅 南口のロータリー正面の道を南へ向かって2分くらい歩くと、左手にあります。
こちらで開業されてどれくらいですか?
1999年からだから7年ですね。
どうして市川でやってらっしゃるのですか?
元々東京歯科大の市川総合病院にいたんですよ、それでですね。
具体的にどういった治療をされているのですか?
人工授精はもちろん、体外受精、顕微授精、いわゆる不妊治療と言われるもの全てやっています。
妊娠率というのはどれくらいなのでしょうか?
年齢によってばらつきがありますし、考え方、やり方で変わってきます。
年齢で言ったら、体外受精の場合、26~31歳の女性の妊娠率は63%くらいなのだけれど、43歳以降になるとその六分の一くらいに落ちてしまいます。
それから最近は、双胎妊娠(双子)を、単胎妊娠より妊娠・分娩のリスクが高いことから妊娠管理・分娩を扱わない病院・診療所が増えているため、2個以上の胚(受精卵)が得られた場合でも、移植するのは1個にとどめています。
残った胚は冷凍保存をすすめています。
1個の胚移植の妊娠率は2個の場合と比べて半分に低下します。ですので多胎妊娠を避けようとすると妊娠率は低くなります。先生が今まで見た患者さんの中で最高齢で妊娠された方はおいくつくらいでしたか?
46歳かな。
その方は治療にどれくらいかかったのですか?
1~2年だったかな。
そんなに短いのですか?不妊治療というと物凄く時間がかかるようなイメージがありますが・・・
本当に適切な治療を進めるなら2年。妊娠の可能性が低い人はどこまでも根気強く、ですね。
不妊治療は私も経験があるのですが、生理が来るたびに落胆して、出口がなかなか見つからな気持ちになるのですが、、、
不妊治療ってよく「ストレスがある」って言うでしょう?だけど他の病気にかかった場合そこまでストレスを感じますか?ないでしょう?確かに時間と費用がかかって大変だけれど、私は不妊症は基本的に病気だと考えています。
体は痛くも辛くもないから本人は自覚症状がなく、病気だと思っていないのだけれど、体のどこかに異常があることは確かです。
不妊の原因を大きくわけると女性側の因子が40%、男性側の因子が25%、両方に原因がある場合が25%、原因不明が10%と言われていますが、この原因不明の10%も、一般的なおおまかな検査では異常が見つからないのであって、よく診てみれば悪いところがいくつか見つかります。
異常が重なって、本当の原因を見つけられないという場合も多いですね。
ですので治療は大きくわけて、異常に対する治療と妊娠の確率を高める治療の2種類になります。最近の患者さんを診ていて感じることはありますか?
そうですね、仕事も子供もという方が結構いらっしゃいますね。「仕事を続けたい、でも子供も欲しい」欲張りですね(笑)
それから患者さんが治療に抱いているイメージと実際にその患者さんに必要な検査や治療がかけ離れているということですね。
初診時の問診票に①できるだけ自然に近い方法で妊娠したい②人工授精までなら行ってもよい③最終的には体外授精まで考えているとあるのですが、ほとんどの患者さんは①を希望していますね。
それと人工授精や体外受精、顕微授精に対する過度な期待が、妊娠しなかった時の失望を大きくすることから治療を諦めてしまうという方もいらっしゃいます。人は元々妊娠しくく、例えば健康な夫婦が妊娠を望んで排卵の時期に性交をもっても妊娠するまで平均6か月かかります。
治療は初めはもちろん負担の少ない方法から始めて徐々にステップアップしていくのですが、やはり根気がいりますし、年齢の高い女性は積極的に妊娠の確率を高める治療を早め早めにしていくのがベターですね。先生が今までいろんな患者さんを診られていてどういう女性が妊娠しやすいですか?
まず一つが年齢、それから体重ですね。太っている方は妊娠しにくい傾向にあります。
あとメンタル面では「前向き」というのが大前提。誰にどう言われようが、自分自身がどうなりたいのか?をはっきりさせることが大事ですね。
最後に患者さんに一言どこまでやるのか?大変だろうけれど得られるものの価値をどうとらえるのか?をもう一度改めて考えて欲しいですね。
クリニックのスタッフ、私たちは助手に過ぎないんですよ。主役はあなたです。今日はお忙しいところどうもありがとうございました。
取材を終えて
まず、驚いたのはクリニックの詳細なデーターと豊富な資料!
科学的な分析結果を元に現状を把握し着実に技術を磨いていらっしゃるという姿勢がうかがわれました。
スタッフの方々も非常に親切でかつしっかりされていて安心できます。
それから何と言っても先生のお人柄。
ざっくばらんで人当たりが良く、患者さんを良く知り尽くしているという感じでした。
不妊治療に関しては、1984年に日本で2番目となる体外受精・胚移植による妊娠・出産、また1988年に日本で最初に凍結融解移植による妊娠・出産の両方で成功され、経験も豊富で技術も高いのは確かです。
住所 | 市川市南八幡4丁目7-12ラ・パシフィックB301 |
TEL | 047-300-8886 |
診療時間(受付時間) |
AM9:30~PM12:30(月~土曜日) PM3:30~7:00(月・水・金曜日のみ) |
診療日 | 月曜日~土曜日
(日曜日、祝日休診) |
診療内容 | 不妊治療専門 |
予約 | 初診のみ要(初診の受付時間、下記*参照下さい) |
平均待ち時間 | ほとんどなし |
駐車場 | 無し(近くにコインパーキング有) |
HP | http://www.ichikawa-art.com/ |
*初診受付時間月・水・金曜:9:30~11:30
15:30~17:30
火・木・土曜:9:30~11:30